top of page

告知期間が短く日曜の昼間の時間帯にもかかわらず3名の方にご参加いただけました。

 

幼児を持つママさん、フリースクールについて調査を始めた方、10代の方と多様性のある参加者でそれぞれの立場から良いディスカッションができました。

 

◆映画の概要をおさらい

Most Likely to Succeed(以下MLTS)の舞台となる米国のフリースクール「High Tech High」(以下HTH)は学生主導で課題解決型学習(以下PBL)を年間通して取り組むことで論理的思考力やコミュニケーション能力といったソフトスキルを高めることに主眼を置いています。

工場労働で中流家庭を築けていた時代は終わりを迎えており、貧富の差が広がっていく中で、この時代を自らの力で生き抜いていくために上述のソフトスキルが必要になってくると考えられており、企業もそのような人材を求め始めてきています。

学校に通っていながら先生から教わらない授業スタイルで生徒たちは成長していけるのでしょうか。その様子をある二人の生徒にスポットライトを当てて1年間を追いかけるドキュメンタリーとなっています。映画の中ではHTHに通わせる親御さんの声もインタビューされております。はたして、変化していく時代に合った学校教育とは何なのか???その答えはこの映画を見た先に見えてくると思います。

 

【こんなディスカッションができました】

◆日本の企業が求めていることは???

学校とは、大人になって働く準備をする場であると言える。舞台となるHTHは米国にあり、米国企業はソフトスキルの高い人材を求める傾向が日本より高いのではないか?日本企業は採用段階ではソフトスキルが高く自分の意見を言える人を求めるが、現場では会社に従順に働く人間を求めていないだろうか。マネージャーがそういう人しか扱えないのかも?

もしそうであれば、PBL学習より従来型教育を施された人間のほうが就職や実際に働くことにおいて有利になるのではないか。

 

◆大手企業や有名大学へというキャリアパス

HTHに似ている日本の高校としてN校が取り上げられた。そのN校で卒業後の進路の結果がちょうど発表され、有名大学進学や大手企業就職が上げられていた。N校出身といえども進学校と似たような進路をたどっている。ここから、HTHのように振り切った教育方針より従来型教育も取り入れたバランス型で学んでもらうことが良いのではないだろうか。

以前暮らしていたイギリスでは多様性が認められる社会だった。日本では平均的な道を外れると異端児のような扱いを受け、多様性が認めてもらえない社会になっている。こういった背景も進学や進路に影響を与えている気がする。

 

【イベントを終えての感想】

私も子を持つ親として、HTHへ気軽に通える環境にあったとして、子どもをそこへ入学させるかどうかは悩んでしまうと思います。できることなら、高校への進路は自分の力で考えて進路を自己決定できる思考力を持って欲しいと思っています。親としてありながら、子供たちと対等である立場を前提に、子供たちが自ら成長していける環境作りに、改めて関わっていきたいと思いました。今回のディスカッションは、日本の大企業に入ること、さらにはそれが幸せであること(私の飛躍した解釈が含まれているかもしれませんが・・・)がやや前提に置かれている気がしました。この前提についても問いを投げかけられたら良かったかなぁと思いました。また次回に向けて準備を進めて参ります!(神永)

MLTS_529開催報告 (2).png
bottom of page