top of page

2022年6月19日(日)にEIJI PRESS LabにてMost Likely to Succeedの上映会&ワークショップを開催しました。

 

小学生の子を持つママさん、幼児の子を持つママさん、現役高校教諭(英語担当)の方、小学校養護教員(保健室の先生)の方と今回も多様性のある参加者の皆さんと一緒に映画を視聴し、視聴後にはそれぞれの立場から良いディスカッションワークショップができました。

 

◆映画の概要とは?

Most Likely to Succeed(以下MLTS)の舞台となる米国のフリースクール「High Tech High」(以下HTH)は学生主導で課題解決型学習(以下PBL)を年間通して取り組むことで論理的思考力やコミュニケーション能力、課題解決力といったソフトスキルを高めることに主眼を置いています。

工場労働で中流家庭を築けていた時代は終わりを迎えており、国としての経済は発展していくものの平均収入が上がらず、貧富の差が広がっていく中で、AIへ仕事が代替されていくこの時代を自らの力で生き抜いていくために、上述のソフトスキルが必要になってくると考えられており、企業もそのような人材を求め始めてきています。

学校に通っていながら先生から教わらない授業スタイルで生徒たちは成長していけるのでしょうか。その様子をある二人の生徒にスポットライトを当てて1年間を追いかけるドキュメンタリーとなっています。映画の中ではHTHに通わせる親御さんの声もインタビューされております。はたして、変化していく時代に合った学校教育とは何なのか???その答えはこの映画を見た先に見えてくると思います。

 

【映画鑑賞後、参加者の皆さんとこんなディスカッションができました】

 

◆環境が子どもたちを育てる

ー映画の中の内気な性格の生徒の話ー

HTH入学当時、自分の意見を主張することが苦手だったが、PBLとして取り組む「劇」のリーダーになり、自分の考えを伝えチームのみんなをまとめて押し進める必要があった。担当する先生は見守るだけという環境の中で1年後には劇を大成功させ、自分に自信が持てるようになり、自分の意見を堂々と主張できるようになった。

 ー参加者の体験よりー

 前担任の意見主張を認めない姿勢から、意見を言わなくなっていった我が子が、現担任の意見を認めてくれる環境の中で、意見を持つ姿勢が養われていった。その子どもに適した環境を提供する必要があるが、環境さえあれば子供たちは自ら成長していく事ができるんだと感じた。

 

◆これは全ての日本人が今すぐに見るべき映画だ!

映画の中で現行の科目進行型学習(以下、SBL)は120年以上も続けられた教育と述べられている。アメリカはこの学校教育に課題を感じ、今の時代に合わせた教育に変容を進めていると思う。日本の学校は自分たちが子どもだった頃から教育が変わっていない。一刻も早くこの課題認識を共有することが必要だと感じた。

 

◆SBLで育った大人たちがPBLの価値を理解できるか。

 HTHの先生は大まかなゴール設定は「課題」として与えるがそこに到達するまでのプロセスは細かく指導しない。与えたら待つという姿勢が徹底されている。一年を通して取り組むPBLの成果発表会で作品が完成しなかったことに対し、先生は全く問題と思っておらず、成長の機会と捉えている。成功しなかった理由を生徒に考えさせ振り返りをさせる場面があった。

 学校の先生は子どもの課題に干渉しがちであり、〆切までに完成しない見込みであれば先生自らが手を出して形としての完成にこぎ着けたりしている。(背景に・・・完成しなかった場合に、保護者や学校の管理職から担任一人に責任を押しつけられるという環境があるとのことでした)このように、子供たちが子供たちだけで課題を解決していく環境が与えられていない現実があり、無理矢理に完成に持っていくよりも失敗から学ぶと言うことに価値を見いだせるのか。大人が受けてきた教育と違うので価値観のチェンジはそう簡単にできそうにないと思った。

 

【イベントを終えての感想】

まず、イベントを一人で回すことができたことに安堵しておりますww

上映会の感想が大変盛り上がりました。皆さん置かれた環境で課題を感じていた部分にMLTSは一つの打ち手を見せることができたのではないかと思っています。参加者からこの映画に関心を持って貰い、多くの人に見て貰った方が良い。という声を頂くことができて今後の活動にパワーを貰いました。

多くの方に見て頂く為に、時間や場所・開催方法について検討して、また近いうちに開催していきたいと考えています。この活動に共感したかたはぜひ私たちと一緒に活動していきましょう!活動社員随時募集中です!!!(神永)

20220619_MostLikey上映会_EIJILab (2).jpg
bottom of page